春です。

今年もまたフネが集まって参りました・・・・・・。

 ノンフライト若手一番手、渡辺会員の艦は、

1/500重巡洋艦『羽黒』1/700英空母『アークロイヤルX』、そして1/700英戦艦『ロドネー』の3隻です。
 往年の名作、ニチモ・羽黒は、その素性のよさを生かした素直な製作で、改めてその価値を再確認できます。良い雰囲気です。
 タミヤ・ロドネーは、直前に急遽突貫で製作されたとは思えない綺麗な仕上がり。また油絵カンバスによる海面をベースに、独自のスタイル模索を感じさせ、次回作がとても楽しみです。
 上海ドラゴン・アークロイヤル、渡辺会員はこのフネが好きなんですねぇ・・・・。
今回とても敢闘してくれていました。感謝です。

 さて、昨年に続き、AFV系から艦船に進出の田川会員は、テーマをキング・ジョージ5世戴冠式にリンクさせ、

1/700重巡洋艦『足柄』、そして独ポケット戦艦『グラフ・シュペー』の2隻でその存在感を示します。
 ハセガワ・足柄は第2次改装時のキットを第一次改装後に逆改造!バルジを削り落とし、艦橋構造物は紙を多用して大改造を施しています。特筆すべきはその塗装技術です。マスキングで仕上げたというリノリューム、押さえ金具などの美しい精度には唸ってしまいます。『最後まで息が続かなかった』とは御本人の弁ですが、完成すればさらにすばらしい作品になるでしょう。大変楽しみです。
 フジミ・グラフシュペーもさりげなくすごいです。甲板すべてEver Green製筋彫りプラ板に交換という大改造ぶり。田川会員、やはり只者ではありませんね。設定年次にあわせ、艦橋周辺もかなり手が入っており、基礎技術の高さが光ります。

 宮井会員は昨年に引き続き、途中状態ですが、

自作の1/72スケール
『伊401』です。本年は船底部・水線下部分のフラッド弁・鋲接表現の製作、船殻上部構造物の排水孔の構造表現です。他の潜水艦に比べても伊400型の形式は特徴的です。まだまだ道は遠いですね。
基本塗装色2色を吹き付けると、ようやく潜水艦の雰囲気が・・・・・!? 皆様の御厚意に本年も参加させてもらっております。


 毎年注目のゲスト卓には、毎年ご参加くださる和歌山きっての帆船モデラー、橋本一郎様が製作された、

『17世紀オランダ捕鯨船』が入港。ゲスト卓をぐっと引き締めてくれて、心強い限りです。
 見るからに頑強そうな船型、そして例年にも増して張り巡らされた多数のロープ類の密度は見るものを圧倒します。クルミ材をこのような大きなアールに曲げる等々、すばらしい製作技術に脱帽です。

まさにキングス・ホビーの王道ですね。

 また、2日目には、『竹の帆船』を写真展示のみですが参加くださいました。
船体、マスト・ヤード等は言うに及ばず、帆、ロープ類、動索等々、ずべてを削り上げて製作されたとの事で、お話を伺って大変感嘆しました! 残念ながら、非常に脆く壊れやすいため移動は不可能で写真のみですが、冶具を作って竹を皮一枚に削って帆を作った等々、驚異的な模型のようです。
一口に艦船模型といってもいろいろあるものだと実感しました。

 さて昨年に続き、本年も堺より、屈指の艦船モデラー、岡本好司様が特別展示くださいました。その笑顔と気さくな御人柄に、大変親しみを感じてしまいます。
  

作品は今年もものすごいです。


 1/150戦艦『榛名』は今年で3回目の特別展示。今年は煙突構造物、主砲塔、昇降口等の展示です。
その精密さにはいつもながら・・・・息を呑みます。蝶ネジやスリット等々、1日中見ても見飽きない情報量の作りこみです・・・・・。この作品のほとんどが、紙と身近な木材で作られているとは、到底思えません・・・・・。
 また今年は、岡本様が3次元CADで作成した機関車と、榛名主砲塔の図面も展示されました。



仮想空間内で実物大で引かれた図面を縮小印刷されたもので、その図面は、榛名製作図としても活用されています。機械設計者としての一面もうかがわれ、たいへん興味深いです。

以下抜粋
…巡洋戦艦金剛型は、英国からの大型戦艦建造の技術輸入を目指し英国ヴィッカース社に発注され、

日本から多数の技術士官、工員、民間技術者がヴィ社に派遣、建造技術習得と調査のため建造に参加しました。『金剛』は日本海軍が外国で建造した最後の艦となり、2番艦『比叡』は横須賀工廠、

3番艦『榛名』は神戸川崎造船所、4番艦『霧島』は三菱長崎造船所にて、国産建造されました。

当時民間造船所で主力艦を建造するのは初めての事で、その習得技術は後の伊勢・日向型、戦艦武蔵建造や、戦後の大型タンカー建造等に連綿と引き継がれていく事となりました。

 岡本様の作品を見ていると何か造船所の現場にいるような錯覚を起こし、(煙突周辺構造物の扉が開いて甲板員さんが出てきそうな)、そんな引き込まれるような存在感があります。漬物樽、酒樽など、ひとの息吹までも再現されています。



 軽巡洋艦『多摩』以来、30数年ぶりに岡本様が現役モデラーとして製作されている『榛名』の製作過程の立ち会え、また同じテーブルに居られるというだけでも恐縮なのですが・・・・・・。とても明るく楽しくフネの話を楽しめるというのは、やはり御人柄でしょうか。
 来年もぜひご来訪して頂きたいと願っております。

 さて滋賀県からは、nakano様1/200戦艦『大和』艦橋、主砲塔、福砲塔を携え、ご来訪です。
ニチモキットをベースにして・・・・・といってもここまで来ると全くの別物ですね。

  
ケースに収納するために泣く泣く艦橋トップの避雷針をへし折っての入港・・・・感謝です。
かつてニチモの1/200大和を製作したことのある人には、なおさら驚異的な精度です。
新考証が出ると精査検討され、最高の大和を目指し常に改修を繰り返していらっしゃいます・・・・・やはり大和に惚れ込んだ方々には恐れ入ります。
 なお、nakano様の『大和』、岡本様の『榛名』ともに、『模型海と空』に掲載されています。ぜひご閲覧をお勧めします。

 艦船ゲストのオオトリは、奈良からお越しの模型工作隊、太田艦長様です。特務艦や、陸軍船舶など、ほかに類を見ない1/500ウオーターライン・モデルで、すでに建造は100隻を超え、このジャンルの開拓者と言えるでしょう。

  

 今年はさらに、初の1/144SC陸軍装甲艇2型を先頭に、堂々の艦隊入港です。

 

陸軍せは艇、駆潜艇3号など、旧日本陸軍艦隊から、灯台見回り船ずいうん等、海上保安庁まで、おそらく初めて立体化されたようなフネが目白押し。

    

その製作精度と、錆や退色表現はさらにすばらしく、太田艦長スタンダードを確立された感があります。



『模型工作隊』ホームページの方も、是非ともご覧ください!!


好天に恵まれた2日間、さまざまな方と話し、歓談し、目を瞠りました。フネのお話、製作方法のお話、苦労話など、童心に帰って楽しめました!ご紹介したゲストの方々はもちろん、展示会に足を運んでくださった皆様に、御礼申し上げます。
是非また来年も再会しましょう!

ありがとうございました。